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Tsunemi's for 20s

彼の年収を気にする前に、
私の10年後を確かめてみた。

50年前の1000円札と、いまの1000円札の話。

お祭りの裏で、静かに進んでいること

38,915円69,744円

日経平均株価。1989年末につけた史上最高値と、2026年7月3日の終値。ほぼ倍の水準です。

NISA口座は空前の勢いで増え、街は日本株ブームのお祭りムードに包まれています。このお祭りの裏で、静かに進んでいることがあります。陰謀めいた話ではありません。経済学の教科書に載っている、歴史が何度も記録してきた現象です。

国は、抱えた借金を帳消しにすることはできません。けれど、借金の「実質的な重さ」を軽くすることはできます。物価が上がり続け、金利がそれに追いつかない状態が続くと、借金の価値は目減りしていく。経済学では「金融抑圧」と呼ばれています。

出典:日本経済新聞(日経平均終値。2026年7月3日 終値 69,744.07円)。数値は制作時点のもの。

歴史は、何度も記録してきた

  1. 戦後の英国・米国

    金融抑圧によって、戦争の借金を数十年かけて実質的に圧縮した。

  2. 1946年、日本

    預金封鎖と新円切替が行われた。

  3. 終戦後の数年間

    物価はおよそ百倍規模に跳ね上がった。

  4. 戦時国債

    国民が買い支えた国債は、額面はそのままに、実質的な価値をほぼ失った。

借金は消されなかった。
お金の価値のほうが、消えた。

株高と物価高は、お金の価値が下がっていく局面で同時に起きやすい現象です。いま起きていることを理解する鍵は、株価の数字ではなく、こちら側にあります。——難しい話はここまでにして、財布の中の1000円札で考えてみます。

同じ1000円札で、買えるものが変わった

まず、お昼の定食ランチで並べてみます。

500円1,000円超

お勤めのお昼にたのむ定食ランチの目安。かつてはワンコインで足りた一食が、いまは1000円札を出しても、おつりが心もとない。

同じ喫茶店のコーヒーなら、1000円で飲めた杯数は9杯3杯1.5杯
祖母が働きはじめた頃、母が新入社員だった頃、そして東京で働くいま。

出典:喫茶店コーヒー=週刊朝日編『値段史年表 明治・大正・昭和』(1971年 約106円・1988年 308円)、総務省 小売物価統計調査(2025年8月 東京都区部 620円)。定食ランチは外食の一般的な目安。数値は制作時点のもの。

年収は同じ場所、ランチ代は倍になった

この四半世紀、給料はほとんど動いていません。動いたのは、暮らしのコストのほうです。

467万円478万円

民間の平均給与。1997年のピークと、2024年の過去最高。四半世紀あまりかけて、額面はほぼ同じ場所に戻っただけ。

500円1,000円超

お昼の定食ランチの目安。給料が同じ場所に戻る間に、一食の値段はおよそ倍になった。

出典:国税庁 民間給与実態統計調査。定食ランチ価格は外食の一般的な目安。数値は制作時点のもの。

変わったのは、円の価値のほう

50年ほど前、年収450万円の相手と家庭を持つことは、確かな安定でした。当時の平均給与のゆうに2倍。ステータスと言ってもよかったかもしれません。

けれど2026年、同じ「450万円」で二人分と、いずれ子どもの分の家計を回すとすれば——1000円札の実力が示すとおり、体感としては、かつての200万円以下の家計をやりくりする感覚に近づきます。

彼の価値が下がったのではありません。円の価値が下がったのです。

結婚する道も、しない道も、どちらも良い道です。ただ、どちらを選んでも困らない「自分名義の土台」があると、選ぶことがもっと自由になります。

10年後を見通す、三つの目

01

初任給からの10年

家計とライフプランの設計。最低限の金融リテラシー(元証券のたか子)。

02

最初の住まいから始まる分かれ道

借りる・買う・住み替える。一級建築士の目利き(スマイルひとし)。

03

視界を広げる

暮らしと働き方の選択肢。英語とリトリートの入口・準備中(さち子)。

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主催:常見研究所

※本ページおよびお話会は一般的な知識をお伝えするもので、特定の金融商品や投資をお勧めするものではありません。